ベトナム人学生をアルバイトで雇った時は?

ベトナム留学生がやってきた

以前は中国人留学生が多かったのですが、最近はもっぱらベトナム人。経済が成長して教育熱が高まり、日本への留学希望者が急増しているようです。富山の専門学校などにも多くのベトナム学生が留学しに来ています。

アルバイト代に所得税は?

日本では、日本に住所のない外国人を非居住者といって、その場合には20%の税率(+復興特別所得税20%×2.1%)で源泉徴収をします。では、日本に来た留学生がその非居住者に該当するかというと、日本での滞在期間が問題となります。

留学生は非居住者?

留学生は、たいてい2年は学校で勉強します。日本の滞在期間が事前に決まっていて、一年以上の場合には非居住者ではなく、日本に住所をもつ人(=居住者)として源泉徴収をすることになります。居住者となれば、他の日本人アルバイトと同様に源泉徴収をすることになりますが、ベトナムとの税金の取決め(租税条約)がある場合には、その租税条約が優先しますので租税条約に従って処理をすることになります。

非居住者・居住者の判断

非居住者か居住者かの区分は、次のように表のようになります。

来日・出国時の
予定滞在期間
実際の滞在期間 判定
来日する外国人
(ベトナムからの留学生など)
1年以上
又は期間未定
1年以上 居住者
1年未満で帰国 帰国時まで居住者。以後は非居住者。
1年未満 1年未満 非居住者
1年以上滞在 1年以上滞在が明らかとなる時まで非居住者。以後は居住者。
出国する日本人
(海外赴任する日本人など)
1年以上
又は期間未定
1年以上 非居住者
1年未満で帰国 帰国時まで非居住者。以後は居住者
1年未満 1年未満 居住者
1年以上滞在 1年以上滞在が明らかとなる時まで居住者。以後は非居住者。

ベトナムとの租税条約は

ベトナムからの留学生に関する取り扱いですが、ベトナムと日本の租税条約第20条をみてみましょう。

第20条 専ら教育又は訓練を受けるため一方の締約国内に滞在する学生又は事業修習者であって、現に他方の締約国の居住者であるもの又はその滞在の直前に他方の締約国の居住者であったものがその生計、教育又は訓練のために受け取る給付については、当該一方の締約国の租税を免除する。ただし、当該給付が当該一方の締約国外から支払われるものである場合に限る。
簡単に言い換えると、「日本へのベトナム人留学生が日本で受け取った給料は、日本での税金を免除します。その給与は、日本国外から支払われたものに限ります。」となります。したがって、日本で受け取るアルバイト代については、日本国外から支払われたものではないので所得税が課税されることになります。国によって租税条約の内容は異なるので、毎回確認が必要です。

では、どうすればいいの?

普通のアルバイトさんと同様に、扶養控除等申請書を書いてもらって、甲欄で源泉徴収して年末調整をしましょう。なお、勤労学生控除の適用が可能かもしれません。必要であれば留学先の学校に問い合わせましょう。

勤労学生以外の控除は?

その他の控除についても、普通の日本人と同様であると考えられます。扶養している配偶者や親族(16歳未満の子供は除く)がいれば、扶養控除の対象になります。ベトナムに送金して親族を扶養している場合には、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出することで扶養控除を受けることが出来るでしょう。その際には、銀行などの送金証明(通帳のコピーなど)、結婚証明書や出生証明書、扶養者のパスポートなどベトナムの公的機関が発行した、扶養親族の関係を証明する書類とその日本語訳などが必要になります。

住民税は?

住民税は、前年の所得にたいして課税されます。ですので入国した年は課税されません。しかし、2年目の年は入国した年の所得によって課税されるかどうか決まります。留学が終了して帰国するときは、既に年間の納税予定額が確定している場合には、帰国前の最終給与支給月にその年度の住民税未徴収額を一括して源泉徴収する必要があります。ただし、退職日が6月から12月の場合には、原則普通徴収です。本人から一括徴収の申し出が無い限り一括徴収はできないことになっていますので、帰国してから支払うという普通徴収の届出を提出する必要があります。母国に帰る際には、日本人と同様に年末調整をしましょう。

届出が必要な場合も

例えば、中国から来日した留学生などについては、日中租税条約で生活費や学費にあてる程度のアルバイト代であれば、免税とされています。しかし、免税とする場合には、「租税条約に関する届出書」を轄税務署長に提出する必要がありますので、忘れずに提出しましょう。ベトナムの場合には、このような免税条項はありません。

電話

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>