相続税対策しませんか?といろんな人が。。

相続対策といろんなところで言ってますが。。

相続税の基礎控除が4割減額されて、以前の6割しか認められなくなりました。具体的には、妻と子供2人残された家庭では基礎控除8千万円(5千万円+1千万円×3人)までの財産を相続しても相続税を納付する必要はなかったのですが、税制改正後の平成27年からは4千8百万円以上の遺産があった場合には相続税を納付する可能性があります。そこで、これはチャンスと不動産屋やコンサルタント、税理士も含めてしきりに相続対策をしたほうがいいですよ。と巷で騒いでいます。

不動産会社は地主さんをターゲットに。

不動産会社は、マンションやアパート運営を勧めます。アパートやマンションを建設すれば不動産の評価額は下がって相続税を支払う必要はなくなりますよ。借入をすればその借入金は不動産の評価額から控除できますよ。さらに、家賃保証もします。安定した賃貸収入が見込まれますよ。と。将来の家賃収入やら節税額などがならぶ綺麗な計画書を見せられると、思わずうっとりです。

実際不動産の評価額は下がるのか。

空地の土地に賃貸の建物をたてると、土地の価値はマンションやアパートに住んでいる人の取り分(借地権×借家権)が減額されます。したがって、富山の星井町あたりの借地権割合は50%ですので、借家権30%と合わせると15%の減額(50%×30%)となります。
一方、建物はというと、建築価格の約6割の評価となり、さらにマンションやアパートに住んでいる人の取り分(借家権30%)が減額されます。具体的には、
土地1億円→8千5百万円 (1億円×(1-50%×30%))
現金1億円→建物4千2百万円 (1億円×60%×(1-30%))
確かに、評価額は下がります。さらには、面積制限がありますが、小規模宅地等の特例を利用できればさらに、50%減額することができます。

小規模宅地等の特例とは?

アパートやマンションなどの敷地については、200㎡まで50%の評価減をすることができます。昔は自宅兼用マンションだと240㎡、80%減額できたのですが。。税法は改正が激しいこと、選択適用する特例によっても納税額が変わるため特に注意が必要です。

借入金は節税になるの?

借入をしてマンションを建設した場合と自己資金で建設した場合には、評価額に差がでるのでしょうか。

借入の場合 自己資金
借入金 -100,000 0
現金 100,000
マンションの評価額 42,000 42,000
マンション建設による減額 -58,000 -58,000

確かに何もない状態から借入をすると、マンション建設による減額がゼロから生まれます。一方で、借金をしてマンションを建設しても、自己資金でマンションを建設しても、マンションを建設して減額できる金額は変わりません。したがって、自己資金がある場合には節税額が変わらないので、返済リスクと支払利息を考慮して借入をする必要があるのかどうか判断する必要があります。

不動産の運用はうまくいくのか?

一番注意しなければいけないのが、不動産経営がうまくいくのか。よく家賃保証とありますが。。不動産会社が狙っているのは、マンションやアパートの建築工事。まず、建築工事が適正なのかを見極める必要があります。建築工事で十分利益がでればいいのです。もしかしたら将来の家賃保証の費用も見込んで建築工事費を上乗せしているかもしれません。建築工事費が増えるということは、その分の資金回収も長期にわたるということ。投下資金の回収リスクを下げるには建築工事を抑えることですが、相手は建築工事費が増えればその分儲かるのです。

家賃保証には免責期間が。

家賃保証契約に免責期間がある場合、その期間は家賃の収入がありません。新築直後は一番空室リスクが低いのですが。。家賃収入が入らない期間の資金繰りには注意しましょう。

同じ家賃金額がずっと保証されるのか。

20年や30年の長期間にわたり同じ家賃金額が保証されるのかというと、それは現実的ではありません。基本的に2年で家賃保証の見直しをしないと、家賃保証側としてはリスクが高すぎてビジネスとして成り立ちません。経過年数によって以前設定した家賃は相場より高くなってしまいます。入居率などを考慮して家賃を下げる方向で再設定することになります。

家賃保証の見直しを拒否できる?

家賃保証の見直しは、借地借家法32条1項の借賃増減請求権がその根拠となります。(最高裁平成15年10月21日第三小法廷判決)

第三十二条  建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。

したがって、時の経過とともに同じ金額の家賃では入居者を維持できない場合には、家賃保証の見直しができるのです。

最低賃料保証特約がありますか?

借地借家法第32条1項但し書きは、「一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。」とあります。したがって、一定期間増額しないとの特約は有効。でもこれとは逆の減額しないとの特約については、減額請求ができると解されます。したがって、最低保証家賃は××円とする特約を設けても更なる減額請求が経済実態に即していれば、特約で最低保証家賃を設定していても裁判では負ける可能性は高いです。

納税資金は準備していますか?

将来の納税資金は準備していますか?まさか、賃貸収入を当てにしているとか。。賃貸収入は期待しているほど確実ではありません。納税資金を準備するために最悪マンションやアパートを売ることになっても、更地ほど簡単には売れません。延納もありますが、利子税を追加で支払う必要があります。物納もありますが、相続税の評価額で物納するより市場で売却した方が高くなる傾向があります。

なにもしない方が相続対策になることも。

まずは納税資金の確保が大切。納税資金捻出用に更地を残しておくというのも一つ。さらに広い土地を持っている場合には、マンション建設前と建設後で土地の評価額は下がらず、逆に上がるかもしれません。土地の評価額のシュミレーションをしておくべきです。また、期待していた賃貸収入が入らず、借金が返済できない。。というケースも考えられます。そもそも、賃貸物件として価値のある立地条件なのか、競争力はあるのかなど事業としての見通しをバラ色の業者作成計画書からではなく、ご自身の目で見極める必要がありますね。

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