水と緑の森づくり税って何?

富山県水と緑の森づくり基金?

平成19年度から平成23年度(現在28年度まで延長)までの期間、県民税として利益の有無に関係なく支払うこととされている税金です。使い道は“森林を全ての県民の財産として、県民全体で支え、次の世代に引き継いでいくための新たな財源”とされていて、富山県水と緑の森づくり基金を設立して管理することとされています。

水と緑の森づくり税の税額は?

富山県では、法人・個人に対して、次の様に課税しています。
❶個人・・・年額500円
❷法人

資本金等の額 平成19年4月1日~平成24年3月31日
までの間に開始する事業年度
平成24年4月1日~平成29年3月31日
までの間に開始する事業年度
50億円超 100億円超 年額40,000円 年額80,000円
50億円超~100億円以下 年額60,000円
10億円超~50億円以下  年額27,000円
 1億円超~10億円以下  年額6,500円
1千万円超~1億円以下  年額2,500円
1千万円以下等の法人等  年額1,000円

※当初は平成19年から5年間の予定でしたが、平成24年度から28年度まで、5年間延長されました。

平成25年度の水と緑の森づくり事業の実施状況

平成25年度の税金の使い道は、次のようになっています。

積立額 富山県水と緑の森づくり基金積立額 361,000,000
収入 水と緑の森づくり税 360,000,000
寄付金、運用益 1,000,000
支出 水と緑の森づくり事業実施額 ▲ 358,000,000
県民全体で支える森づくりの推進と森づくりの評価・改善 ▲ 3,000,000
❶水と緑の森づくり推進事業 (3,000,000)
水と緑に恵まれた県土を支える多様な森づくりの推進 ▲ 306,000,000
❷里山再生整備事業 (119,000,000)
❸みどりの森再生事業 (151,000,000)
❹実のなる木の植栽事業 (7,000,000)
❺優良無花粉スギ「立山 森の輝き」普及推進事業 (29,000,000)
とやまの森づくりを支える人づくりなどの推進 ▲ 48,000,000
❻とやまの森づくりサポートセンター活動推進事業 (23,000,000)
❼とやまの森づくり総合情報システム事業 (4,000,000)
❽とやまの森づくり普及啓発推進事業 (5,000,000)
❾県産材利用促進事業 (11,000,000)
❿県民による森づくり提案事業 (5,000,000)
残額 3,000,000

水と緑に恵まれた県土を支える多様な森づくりの推進

「水と緑に恵まれた県土を支える多様な森づくりの推進」に約85%が支出されています。特に「里山再生整備事業」と「みどりの森再生事業」の2つで全体の約75%を占めています。では、「里山再生整備事業」と「みどりの森再生事業」とはどのような事業なのでしょうか?

「里山再生整備事業」とは?

里山再生整備事業の活動内容は、❶市町村による里山再生整備の実施❷カシノナガキクイムシ等森林病害虫による被害木の除去の実施❸里山活用促進事業(セミナーなど)となっています。平成25年度の里山林の整備面積は237ha、被害木の除去は0.1754haとなっていますので、事業のの大半が里山林の整備のようです。

「みどりの森再生事業」とは?

みどりの森再生事業とは、❶風雪被害林・過密人工林などの整理、❷県産広葉樹苗の育成等となっています。風雪被害林・過密人工林などの整理としては、風雪被害林整理10.3ha、過密人工林整理99.8ha、侵入竹林整理38.0haの合計148.1haを行なっています。そして県産広葉樹苗の育成等としては、風雪被害林整理跡地にコナラ、クリなど 20,000本の植林をしています。主たる活動は、過密人工林整理のようです。

税金の使い道の大半は。。

「里山再生整備事業」と「みどりの森再生事業」のいづれも森林の整備がメインのようです。では、森林の整備はなぜ必要なのでしょうか。基本的な所に戻ってみます。

森林の整備はなぜ必要なのか?

「水と緑の森づくり税はどうして必要なのですか?」という問いに対して、富山県はQ&Aで以下の様に回答しています。

これまで、里山林や人工林は、山村の住民の方々や森林所有者の方々の生活のなかで、適切な維持管理がなされてきましたが、生活スタイルの変化や山村の過疎化の進行、木材価格の低迷などによりそのシステムが機能しなくなり、従来からの取組みだけでは、適切な森林の保全・整備は困難となっています。
しかし、森林は、水源のかん養や災害の防止、生物多様性の保全など様々な公益的機能を有しており、県民の皆さん全てがその恵みを受けています。
このため、県民参加によりとやまの森を守り育てるという新たな仕組みによる森づくりが必要であり、その財源として、県民の皆さんに広く分担していただく「水と緑の森づくり税」を平成19年4月から導入しました。http://www.pref.toyama.jp/sections/1603/moridukuri/faq.html

森林所有者の維持管理が機能しなくなった。

林業経営統計調査報告によると、林業を営む方の林業所得は平成20年では年間10万円。人を雇っても年間30万円となっています。

年次 林業所得 林業粗収益 林業経営費
立木販売 素材生産 薪炭生産 茸の生産 その他 雇用労賃 種苗費 原木費 材料費 賃借料 請負料 公租公課 その他
平.14      351   2,575      299    1,897       18        164    198   2,224      449     54    232     80    219    622      156    410
平.15      516   2,751      384    2,002       20        148    198   2,235      428     40    245     86    259    645      156    377
平.16      417   2,497      300    1,786       19        128    264   2,081      379     40    230     85    202    613      165    366
平.17      287   2,396      266    1,667       22        110    333   2,109      339     42    248     76    195    707      158    341
平.18      478   2,603      409    1,635       18        166    375   2,125      345     38    308    101    194    626      156    357
平.19      291   1,904      275    1,246       22        207    154   1,613      270     37    125    105    174    539      145    219
平.20      103   1,784      206    1,041       27        239    271   1,681      300     31    130    104    150    557      136    273

林業では食べていけない。

数値を見る限り、林業だけでは食っていけません。むしろ林業をする意味があるのでしょうか。40年育てた杉一本の立木価格は684円、昭和55年の5,976円と比較して10分の1まで下落しているそうです。http://www.shinrin-ringyou.com/ringyou/sanson.php

税金で森を守るのか、林業を守るのか。

林業はかなり採算性が悪い業種となったようです。林業を継続させるには、税金をつぎ込まないと難しいでしょう。しかし、林業を守ることが、森を守ることになるのでしょうか。

税金で森を守るのならば。

水と緑の森づくり税とのネーミングは、税で水や森を守る。というイメージを抱かせます。しかし、林業を守るとのイメージは湧きません。森を守ることと林業を守ることは、関連性はあるとしてもイコールではないと思います。税の使い道を、富山県民ももっと気にした方がいいかもしれません。

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