相続時精算課税とは

相続時精算課税制度とは、生前に贈与しても必ず相続時にその贈与された財産を含めて相続税として計算し直す制度です。したがって、生前に贈与して節税しようという場合には、なかなかお勧めすることができない制度です。ただ、全財産が相続税の基礎控除以下である場合には、結局贈与時に贈与税が課されても相続税で還付されるため、その点を考慮すれば利用価値があると思います。相続時精算課税制度は基礎控除額がトータルで2500万円あり、税率も一律20%なので、贈与時に課される贈与税も少なくて済む傾向があります。(適用には、贈与者は65歳以上の親であり、贈与を受ける者が20歳子であること等の要件がありますので、ご注意下さい。)

相続時精算課税制度は、上記の通り相続時に相続税を計算しなおす制度です。したがって、将来相続を放棄することができるのか、または、相続を放棄できたとしても贈与を受けた財産も放棄しなければいけないのかなどの疑問が生じます。

相続を放棄したら相続時精算課税はどうなるの?

結論として、相続時精算課税を選択したとしても相続を放棄することができます。しかし、相続を放棄したとしても相続税の計算をし直す必要があります。相続の放棄をしても相続税の基礎控除には影響ありませんので、贈与を受けた財産の価額が相続税の基礎控除額以下であれば贈与時に支払った贈与税が還付されることとなります。

それでは、相続時精算課税を利用して相続の放棄をすれば、相続税の基礎控除額までは税金が最終的にはゼロになるんだから、財産を移し放題だね。というとそうでもありません。

詐害行為取消権

詐害行為取消権は、債権者が債務者のした行為を一定の要件のもとに取り消すことを裁判所に請求できる権利をいいます(民法424条)。したがって、借金が多額にあるため将来差し押さえられるであろう財産を子供に贈与しても、詐害行為に該当することは当然であるため、その贈与が取り消される可能性があります。

離婚による財産分与

借金が多額にある場合、夫が多額の負債を抱えたことが離婚原因となる場合があります。離婚が仮装ではなく真実であるなら、この場合には詐害行為には該当しないことになっています。しかし、奥様も借金の連帯保証人などとなっていた場合には、離婚した後も前の夫の借金に苦しめられます。
財産分与を行った場合には、別途所得税が発生する場合があります。財産分与した夫が妻に財産分与のときの時価でその財産を譲渡したものとみなされます。住んでいた住宅を財産分与する場合には、3000万円の特別控除を利用できる場合がありますので、事前に十分な検討が必要です。

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