遺産相続で争う人達

相続税を払うほどの財産は無いのだけれども。。

相続税は無くなった人に一定の財産がある場合に課税されます。したがって、基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人の数。妻と子供2人の場合には4200万円)以下の場合には、相続税の申告や納付は必要ではありません。なので、相続の際には親族間でもめることはない。ということは。。無いのです。実際に相続後遺産を親族間で分ける際にもめることが多いのです。これがいわゆる、相続=争族です。

争う原因は?

争族は当然親族間の争い。当然子供たちの兄弟仲が悪いと、遺産分割も当然スムーズにはいきません。また、お子さんがいなくて両親も亡くなっている場合で亡くなった夫が奥さんに遺言で全財産を残すとしたケース。この場合では、すべての財産が奥さんのものとなり、奥さんが亡くなった後はその財産は奥さんの親や兄弟に相続されることになります。この場合、夫の先祖が築いてきた財産が、妻の家系に流れることとなり、夫の兄弟にとっては気持ちの良いものではありません。特にその財産の中に先祖代々の土地などがあったらなおさらです。亡くなった夫の兄弟には遺留分が無いのです。

遺留分って何?

相続で争っているときによく聞く言葉が遺留分。遺留分とは、民法で定められている一定の相続人が最低限相続できる財産の割合。妻や子供が法定相続人にいる場合は相続財産の1/2、親だけの場合は1/3です。例えば、亡き夫が愛人に全財産を残すとした遺言状を作成しても、残された妻や子供は全財産の1/2を相続する権利があり、また妻や子供がいない場合でも、親は1/3の財産を相続する権利があります。しかし、夫の兄弟にはこのような権利が無いのです。

遺産の分割で裁判に。

最高裁判所が刊行している「司法統計年報 3 家事編」で遺産相続(分割)に関して家庭裁判所が取り扱った調停事件の件数を調べることができます。それによると、平成26年度の遺産分割事件のうち認容・調停成立件数を遺産の金額で見てみると、約75%が遺産5千万円以下となっています。相続税の基礎控除が3千万円、プラス法定相続人×600万円であることを考慮すると、相続でもめる大多数の人は相続税を支払う必要の無い人達なのです。出典:最高裁判所HP

遺産の価額 件数 割合
1千万以下 2,784 32.0%
5千万以下 3,731 42.8%
1億以下 1,094 12.6%
5億以下 565 6.5%
5億超 44 0.5%
不明 492 5.6%
総数 8,710 100%

相続対策は財産の分割の対策

相続対策は、支払う相続税を少なくする、事業の継承をスムーズにする、納税資金の確保ため。。などのイメージがありますが、将来誰に何を残すかという財産の分割方法を遺言などであらかじめ決めておくのも大切。一家のために一生懸命財産を築いてきたのに、それがきっかけで一家が不仲になる。。という状況は避けないといけません。

遺言の効力

自分が死んだ後、どの財産を誰に相続させるか。それは遺言に自分の意思を残すことで可能になります。遺産承継の遺言は、原則法定相続分に優先することとなっています。たとえば、子供がいないため、妻に全財産を残したい。死んでしまった長男の妻に財産を残したい。内縁の妻にも財産を残したい。など将来もめそうなことについては、必ず遺言を残した方が良いでしょう。しかし、法定相続人(兄弟姉妹を除く)には遺留分があることをお忘れなく。ただし、遺留分を持っている将来の相続人でも、相続が始まる前の被相続人の生存中に家庭裁判所の許可を得てあらかじめ遺留分を放棄することもできます。

保険を活用するケースも。

例えば、持っている財産が土地建物で、家を継ぐ長男にすべて残したい。でも次男、三男が遺留分相当の土地建物をよこせと言ってきたら。。そのような場合には、長男は遺留分相当額を次男、三男に対して土地建物の代わりに金銭で支払うことも可能です。しかし、長男にはそのような財力が無いことも考えられます。そのような時は死亡保険金の受取人を次男、三男にしておくのも一つの手。ただし、保険金より払い込み保険料の方が多い場合には、現金を遺言で遺贈した方が得策です。

生きているうちに出来ること。

争族は相続の際に起きるものですが、それ以前に親族間の仲が悪いと争族が起きる確率は高くなります。親族間の仲が悪くなった原因は、自分や第三者などいろいろあると思いますが、生前に何とかその原因を解消して安心してあの世に旅立ちたいものです。

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